その育毛剤、効かないよ?

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リグロEX5の全成分を解説!

リグロEX5の成分について最初に結論:
リグロEX5の成分は5つ
そのうち発毛効果を持つ有効成分はミノキシジル5%のみ
他の4つの添加物は安全性が高く副作用がないので男女ともに使える
ただし女性用ではないので自己責任で(1日1回にとどめる)

リグロEX5成分

2018年11月17日発売のロート製薬「リグロEX5」の全成分を1つずつ解説しましょう。
リグロEX5には以下の5成分が配合されています。

有効成分:ミノキシジル5%
添加物:エタノール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、酒石酸

最初に結論を言ってしまえば、リグロEX5に配合された5つの成分のうち「ミノキシジル5%」のみが発毛作用を持った有効成分です。

その他のエタノールなどは添加物といって、発毛効果自体はありません。
ただし「ミノキシジルを守る効果」「使ってみてスッキリする」「ベタベタする」「いい香りがする」などの使用感には関わるものです。


ミノキシジル5%(リグロEX5唯一の発毛成分)

もはや説明不要の発毛成分であり、全世界で使われている信頼のおける医薬品成分です。
日本国内でのみ売れているチャップアップやフィンジアなどの、全く発毛しない育毛剤には絶対に含まれていない発毛成分です。

ミノキシジル5%は医薬品成分で、しかも第一類医薬品という分類がなされています。
そのためチャップアップなどの育毛剤には入れることができず、きちんとした製薬会社でのみ製造が許可されています。

リグロEX5のミノキシジルにはなぜ発毛効果がある?

ミノキシジルの発毛メカニズムについてはまだ詳しいことは完全には解明されていませんが、2018年現在ではおおよそ以下のことがわかっています。

リグロEX5の有効成分ミノキシジルは、体内で硫酸ミノキシジルに変化して発毛作用を促します。
硫酸ミノキシジルは発毛に関わる重要な成長因子VEGFを増やし、それに伴い発毛すると考えられています。

ミノキシジル→硫酸移転酵素→硫酸ミノキシジル→VEGFを増やす→発毛

このようなメカニズムでリグロEX5の有効成分ミノキシジルは発毛します。

リグロEX5のミノキシジルは液体(外用薬)

ミノキシジルには液体と錠剤の2種類があり、リグロEX5は液体タイプのミノキシジルを採用しているので頭に塗って使うことになります。
錠剤タイプは飲んで使うので内服薬と呼び、それに対してリグロEX5の液体ミノキシジルは頭に塗るので「ミノキシジル外用薬」とも呼ばれます。

1日に2回塗って使うことで発毛すると厚生労働省に正式に認可されています。

ただしミノキシジル外用薬は前髪の生え際には効きにくいとされており、リグロEX5の添付文章でも頭頂部の薄毛に効果があると書かれています。

リグロEX5は生え際にはちょっと効きにくい
リグロEX5は生え際にはちょっと効きにくい

ミノキシジル錠剤タイプはまだ日本では正式に認可されていない

ミノキシジルという成分は本来前髪の生え際にも効果がありますが、なぜかリグロEX5のように頭に塗って使う場合は効果が見られません。

なお錠剤タイプ(ミノキシジルタブレット:通称ミノタブ)では生え際にも効果があることが確認されています。
日本国内ではまだ固体(錠剤、タブレット)タイプのミノキシジルは正式には認可されておらず、入手するにはAGAクリニックが自主的に処方しているものか、海外から個人輸入する必要があります。

同じミノキシジルという成分ではありますが、使い方によって効き目が異なる点には注意が必要です。
リグロEX5のミノキシジル成分は前髪のM字ハゲ部分にはあまり効果がありません。

ミノキシジル5%ってことは1%とかもあるの?

リグロEX5はミノキシジル5%を採用していますが、確かにミノキシジル1%などの成分も他の発毛医薬品には存在します。

日本で初めてミノキシジルを発売した大正製薬のリアップX5は、当時ミノキシジル1%でした。
現在はミノキシジル5%を有効成分として「リアップX5」が主力製品となっています。

ミノキシジル成分は濃度が高まれば発毛効果も高くなります。
つまりミノキシジル1%よりも、リグロEX5に採用されたミノキシジル5%の方が発毛効果が高いというわけです。

あまりにもミノキシジル濃度が高まると副作用が強くなるため、5%〜7%程度が一般的な成人男性には適しているだろうと言われています。
なお海外では10%超えのミノキシジル成分が配合された医薬品も存在します。


ミノキシジル5%の副作用はカブれや赤みなど

リグロEX5に採用されたミノキシジル成分に副作用はほとんどありません。
あっても「肌が若干かぶれる」「赤みが出る」「かゆみ」といった軽いものばかりです。
ほとんどの人が気にならない程度でしょう。
ミノキシジル成分はリグロEX5のように外用薬として使う分には副作用を全く気にする必要はありません。

ただし錠剤タイプは副作用が強いです。
心臓疾患、循環器系疾患を抱える人はミノキシジルの錠剤タイプ(ミノタブ)を使うのは避けてください。

リグロEX5のような外用薬タイプであればミノキシジル成分でも使用することはできますが、できればお医者さんに相談しながら使って欲しいところです。

1,3-ブタンジオール

1,3-ブタンジオール(1,3-Butanediol)は保湿性、水分を吸収性、抗菌性などを持つ成分。
保湿としての役割よりもミノキシジルの安定性(保存性)を高めるために配合されています。

ミノキシジルはわりと成分としては「弱い」ところがあり、簡単に壊れてしまい発毛効果を持たなくなってしまいます。
リグロEX5と同じミノキシジル成分を持つメディカルミノキ5(発売元アンファー)の製造元「東亜薬品株式会社」も、ミノキシジル成分の不安定性のために開発に苦労しています。

1,3-ブタンジオールはミノキシジルと一緒に配合することで、成分としての安定性を高める役割を担っているのです。

医薬品、医薬部外品としての表示名称は1,3-ブチレングリコールですが、化粧品成分表示名称としてはBGと表記されます。
1,3-ブチレングリコール、ブタン1,3-ジオール、1,3-ジヒドロキシブタンなどと呼ばれることもある紛らわしい名前を持つ事でも有名です。

副作用はありません。

まとめ:
1,3-ブタンジオールは発毛効果を持たないが、リグロEX5の有効成分ミノキシジルの安定性を高めて発毛効果を維持する役割を担う

プロピレングリコール

プロピレングリコールはローションのような粘着性を持つ無色無臭の液体。
化粧品成分としての表記は「PG」で、多くの化粧品にも含まれています。

発毛効果ではなく、殺菌、防腐剤として配合されているアルコールの一種です。
肌に対して若干の保湿、保潤作用などもあります。

食品にも使われるほど安全性が高いため、万が一口に入っても問題ありません。

またプロピレングリコールは分子量が小さいため肌に浸透しやすい性質を持ち、リグロEX5の有効成分ミノキシジルが頭皮に深く浸透する効果を助ける効果もあります。

エタノール

エタノール、つまりアルコールです。
リグロEX5の容量の大半を占めるのがエタノールであり、有効成分ミノキシジルの劣化を防ぐ重要な役割を担っています。
ほぼ全ての液体タイプの医薬品や化粧品にエタノールが含まれているほど広く使われています。

敏感肌の人は少々ピリピリした感じを受けるかもしれませんが、基本的に副作用はありません。
「エタノールフリー」を宣伝する育毛剤などもありますが、逆にエタノールよりも肌に負担をかける成分が代わりに入っていることもあり本末転倒です。
多少肌にピリピリきてもいいからエタノール入りの医薬品を使うべきです。

酒石酸

ワインから抽出される酒石酸に発毛効果はありません。
あくまでリグロEX5のミノキシジル成分をサポートする補助的な役割です。
というより、リグロEX5では主に染色のために配合していると考えられます。

酒石酸自体に美肌効果があるなどと主張しているブログがありますが、全部デタラメなので真に受けないようにしましょう。

リグロEX5成分まとめ

以上、リグロEX5に配合された5つの成分を解説してみました。

リグロEX5成分の中で唯一発毛効果を持つのは「ミノキシジル5%」のみです。
それ以外はミノキシジルの安定性を高めたり、保存期間を長くしたりするために配合されている添加物です。

副作用があるのはミノキシジルのみで、添加物に副作用はありません。
ミノキシジルの副作用も軽いものばかりなので、比較的安心して誰でもリグロEX5が使えると言っていいでしょう。

なおミノキシジルは男性だけでなく女性の薄毛に使うことができますが、あくまでリグロEX5は男性用です。
女性がリグロEX5を使うなら以下の記事を参考にしてください。
aga-aga.hatenablog.jp


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