PRP毛髪療法のコスパは悪い
PRP毛髪療法について最初に結論:
1回20万円程度で、発毛効果はあまり長続きしない
年間100万円以上かけられる人限定の治療法でありコスパは悪い
PRP毛髪療法とは?
PRP毛髪療法は、一部のAGAクリニックで行われている育毛メソセラピーの一種。
自分の血液から成長因子(発毛因子)を取り出し、それを頭皮に注入するという薄毛治療法です。
※PRP=多血小板血漿
なお「PFC毛髪療法」とも呼ばれます。
大リーグ・ヤンキースの田中将大投手が肘を故障した時に受けた療法として、日本で一躍有名になりました。
肘、ヒザなどのスポーツ外傷に対して行わる事が一般的です。
毛髪療法ではもちろん頭皮に対して行います。
ただし、あまり優れた薄毛治療法とは言えないのが現状です。
なぜならコスパがとにかく悪い。
似たような治療法のHARG療法などの方が、まだマシ。
HARGですらコスパ悪いと言われているぐらいなので、PRP毛髪療法はちょっと厳しいですね。
PRPで注入できる成長因子
PRPからは以下のような成長因子が注入可能です。
・PDGF(血小板由来成長因子)
・ILGF(インスリン様成長因子)
・TGF-β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)
・EGF(表皮増殖因子)
HARGなどの他の育毛メソセラピーとは何が違う?
だいたい同じですが、成長因子を取り出す対象が異なります。
取り出した成長因子はPRP毛髪療法の方が新鮮で活性度が高く、発毛効果も上なのではないかという指摘もあります。
取り出す対象 | 成長因子は新鮮? | |
---|---|---|
PRP毛髪療法 | 自分の血液 | 新鮮 |
HARG療法 | 他人の脂肪幹細胞 | 事前に取り出すために新鮮じゃない |
PRP毛髪療法の場合は「自分」の血液から成長因子を取り出すので、身体に戻した時に適合しやすいというメリットがあるかもしれません。
HARGなどは「他人」の脂肪幹細胞から成長因子を取ってきているので、自分の身体には適合せずに発毛効果が薄れてしまうかもしれないという側面はあります。
成長因子の「新鮮さ」も少し異なります。
PRP毛髪療法は治療直前に血液から成長因子を取り出すため、比較的新鮮な状態で成長因子を頭皮に注入できます。
一方でHARGなどは事前に取り出した成長因子を長期間保存しているため、すでに不活性化してしまい、頭皮に注入しても効果が無いのではないかという指摘があります。
これらのことからトータル的に判断すると、PRP毛髪療法の方が他の育毛メソセラピーよりも効果が高そうな気もします。
ただし実際には血液から取れる成長因子と、脂肪幹細胞から取れる成長因子は異なります。
なかなか効果を比較するのは難しいのが実情です。
PRP毛髪療法の流れ
PRP毛髪療法は病院のみで受けられ、1日で治療は終わります。
入院などは一切必要ありません。
1.15ccから20cc程度の血液を採取
15ccの血液は大さじスプーン1杯分。
あるいはペットボトルのフタの2杯分です。
そこまで大量の血液ではありません。
2.血液を遠心分離機にかけてPRPを抽出
遠心分離機ってのは、まあ洗濯機みたいなもの。
ぐるぐると血液を回転させることで、重要な成分を抽出する仕組みになっています。
PRP毛髪療法では、血小板が濃縮された多血小板血漿(PRP)を抽出します。
この中に発毛を促す成長因子がたくさん入っているというわけです。
3.PRPを頭皮に注射
これで治療は終わりです。
PRP毛髪療法は血液採取から注射まで、全てその日のうちに終わります。
PRP毛髪療法の費用は1回20万円と高い
育毛メソセラピーの中でもコスパ悪いので現状ではスルー推奨
PRP毛髪療法(PFC毛髪療法)は保険診療の対象外なので高いです。
肘などスポーツ外傷へのPRP毛髪療法は3万円〜7万円程度ですが、発毛向けはさらに高いです。
だいたい1回〜20万円程度。
・アヴェニューセルクリニック…20万円
・川崎中央クリニック…16万円〜18万円
・青山エルクリニック…16万円
しかも1回分で頭皮全体をカバーできるわけではなく、せいぜいM字部分ぐらい。
M字もつむじもとなると数回分が必要です。
PRP毛髪療法はそれなりに高い治療費にも関わらず、効果はさほど長続きしません。
年間100万円以上かけてようやく効果を維持できるかなという程度で、HARG療法などの一般的な育毛メソセラピーと比べてもコスパは悪いです。
ミノタブやフィナステリドと比べて劇的な治療効果を得られるわけではないにも関わらず、治療費は10倍以上です。
現時点では行う価値はありません。
結論:PRP毛髪療法は現状スルー!
1回5万円ぐらいにまで費用が落ちれば、薄毛治療法としては有望になってくるでしょう。
現状ではスルーしておきましょう。