17型コラーゲン育毛剤に騙されるな!
今回は17型コラーゲンにまつわる嘘とデタラメを暴きます。
17型コラーゲン関係の育毛剤は効きませんよ!効果なし!全部嘘です!
育毛剤メーカーにブチ切れた東京医科歯科大学
17型コラーゲンとは?
17型コラーゲンとは、2016年に東京医科歯科大学の難治疾患研究所幹細胞医学分野である西村栄美教授が発表した、発毛に関わるとされる物質です。
17型コラーゲンに関する東京医科歯科大学の研究結果自体は非常にまともなものなのですが、研究を悪用した育毛剤メーカーが続々と現れ、薄毛の男性が多数被害にあっています。
17型コラーゲンと毛髪の研究を簡単に説明すると、
・老化や紫外線の影響で毛根付近の17型コラーゲンが減少する
・その影響で毛根が徐々に縮小して
・最終的には毛根ごと消失し、髪の毛も生えなくなってしまう
という研究結果でした。
17型コラーゲンを増やす方法はまだ確立されていない
17型コラーゲンと薄毛の関係を発見した東京医科歯科大学ですら、まだ17型コラーゲンを増やすための方法は確率していません。
・17型コラーゲンを人工的に合成・生成することはできない
・普通のコラーゲンを食べたり頭皮にぬっても、17型コラーゲンの代わりにはならない
・17型コラーゲンの減少を防ぐ物質が発見されれば治療薬になるので現在研究中
・5年から10年の間で何とか治療薬を作りたい
このようにはっきりと述べています。
3番めの「17型コラーゲンの減少を防ぐ物質が発見されれば治療薬になるので現在研究中」ってところは重要です。
17型コラーゲンと薄毛の関係を研究している東京医科歯科大学ですら、まだ17型コラーゲンの減少を抑えたり増加させたりする物質は発見していないんですよね。
激おこプンプン丸の東京医科歯科大学プレスリリース
で、この研究結果を育毛剤メーカーが悪用して効きもしない育毛剤を発売しまくったので、当の東京医科歯科大学がブチ切れてこんな声明文を発表しています。
【17型コラーゲン】に関連するとされる化粧品・健康食品等への注意喚起について
東京医科歯科大学難治疾患研究所幹細胞医学分野は、平成28年2月5日に本学ウェブサイトおよび各種報道を通じて「加齢による薄毛・脱毛と17型コラーゲンの関連」についての研究成果を発表し、医学研究者、医療従事者のみならず毛髪の健康に関心をもつ多くの方々から反響をいただきました。
しかしながら、残念なことに、一部の化粧品・健康食品に関して、本学や当研究室の研究成果を不当な仕方で引用して消費者の皆さまに誤解を与えるような販売促進活動がなされております。
ここまで大学の研究機関が言い切るってのは前代未聞のことですよ。
かなり怒っている様子が伺えます。
普通のコラーゲンは17型コラーゲンとは全然別物です。
口から摂取したり、頭皮に塗っても全く育毛効果はありません。
もちろん17型コラーゲンを直接頭皮に塗っても頭皮からは全く吸収されませんし、毛根に届くことはありません。
だから育毛効果は全くないんです。
コラーゲン入りを謳う育毛剤は全部効かないってことなんですよ。
育毛剤メーカーの反撃
「マジョラムエキスで17型コラーゲンが増える」という嘘
東京医科歯科大学に怒られて、すごすごと引き下がるような育毛剤メーカーではありません。
次なる一手を繰り出してきました。
「17型コラーゲンそのものを入れるのではなく、17型コラーゲンを体内で促進する成分を入れちゃえばいいんでしょ?」という新しい理屈をぶちあげてきたのです。
もう絶句ですね。
商魂たくましいというか、そこまでして薄毛の男性を騙したいのかっていう話ですよ。
もちろん17型コラーゲンを体内で生成促進する成分とやらが本当に存在するのならそれでいいんですよ。
でもそんな都合の良いものはまだ発見されていません。
記事冒頭に東京医科歯科大学が「17型コラーゲンの減少を防ぐ物質が発見されれば治療薬になるので現在研究中」って発表したことを思い出してください。
17型コラーゲン研究の第一人者ですらまだ発見していないんですよ。
そのへんの小さな化粧品メーカーや育毛剤メーカーが見つけられるわけないじゃないですか。
でも残念ながら、すでに丸善製薬株式会社という会社が、17型コラーゲンの減少を抑えるどころか増やす物質まで発見しちゃったそうです。
えー?
東京医科歯科大学でも見つけられていないのに?
その物質の名前はマジョラムエキス(マヨラムエキスとも)。
マジョラムエキス入りの育毛剤も続々とリリースされる気配です。
ふざけた話です。
BUBKA ZERO(ブブカゼロ)が17型コラーゲンを増やすというメカニズムは全くのでたらめ
有名な育毛剤の新バージョン「BUBKA ZERO(ブブカゼロ)」には、この17型コラーゲンを増加させるという超うさんくさい成分・マジョラムエキスが配合されています。
BUBKA ZERO(ブブカゼロ)の公式サイトでもマジョラムエキスにより、17型コラーゲンの生成が促進されて髪の毛が生える的な主張がなされています。
マジョラムエキスが17型コラーゲン生成促進するという話ですが、ありえません。
だいたいそのマジョラムエキスとやらを頭皮に塗って、それがどのぐらい体内に吸収されるんでしょうか?
ほとんど吸収されないに決まっています。
マジョラムエキスの開発メーカーは人間の体を実際に使った実験など行っていません。
だからマジョラムエキスで人間の毛根付近の17型コラーゲンが増えて、髪の毛が生えるなんていう主張をしてはいけないはずです。
ビタブリッドCにも要注意
ビタブリッドC(ビタブリッドCヘアーEX)なる育毛剤にも要注意です。
ビタミンCを肌に長時間浸透させることで美肌も実現、発毛も実現なんて謳っているビタブリッドC。
韓国から来た育毛剤で、日本では株式会社ビタブリッドジャパンが展開しています。
東国原元知事が広告塔になっていることから、知名度もそれなりに高いんではないでしょうか?
有名なのがこのTwitter。
一応「ビタミンCの化粧品」とぼかしています。
でもビタブリッドCの広告塔として活動されている以上は、ビタブリッドCを使っているとネットユーザーに思わせようとしている意図が見え見えです。
このビタブリッドCの発売元は、北海道薬科大学の若命浩二准教授と共同研究で「頭皮にビタミンCを塗ったら17型コラーゲンを作る遺伝子が増えたっぽいぞ!」とかいう論文を発表しています。
17型コラーゲンに絡めてビタブリッドCを売りたい企業の魂胆を隠そうともしていません。
何なんでしょうねホント。
まとめ:17型コラーゲン育毛剤には騙されちゃダメ!
東京医科歯科大学が激おこプンプン丸で否定しているのに、なぜ17型コラーゲン育毛剤なんてものを皆さん買うんでしょうか?
薄毛の男性は藁にもすがりたい思いになってしまっているので、ネットの17型コラーゲン育毛剤の嘘・デタラメに騙されやすくなってしまっている気持ちはわからなくもありません。
でも、このインターネット全盛時代では、何が本当で何が嘘かを自分自身の力で見極めないと、育毛剤メーカーなどに騙されてドンドンと損をしてしまいます。
BUBKA ZERO(ブブカゼロ)やビタブリッドCなど、17型コラーゲンで髪の毛が生える!と主張するものには、絶対に手を出さないようにしましょう!
育毛剤、育毛サプリ、育毛シャンプーで17型コラーゲンの名前を出しているものは、全部効果なしのインチキです!